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エプソン,電池駆動GPS機器向けの低消費電力GPSカードとGPSモジュールを発売


 セイコーエプソンは,位置測定システム(GPS)カード「S4E39850」とGPSモジュール「S4E39860」を発売する.PDA(personal digital assistant)など,電池駆動機器の市場での需要を見込んでいる.S4E39850はOEM製品として,すでに量産出荷を開始している.サンプル価格は2万円.S4E39860は2001年8月からサンプル出荷を開始する.2002年第1四半期から量産出荷を開始する予定.サンプル価格は7,000円.

 S4E39850の消費電力は165mW(3.3V動作時).消費電力を同社の従来製品と比べると,半分以下に抑えた.これは,同社の32ビットRISCコア「S1C33」をベースとした新しいプロセッサを採用したことが大きな理由であるという.また,信号処理回路,SRAM,RTC(real time clock)回路をいっしょに集積することにより,LSIの点数を従来の7チップから4チップに削減した.GPSカードの外形寸法は56×83×18mm.電源電圧は5V/3.3V. GPSアンテナを内蔵しているが,オプションとして外部アンテナも接続できる.

 S4E39860は,S4E39850のGPS受信部と制御部をもとにしたGPSモジュールである.S4E39860の消費電力は100mW(3.3V動作時).S4E39850と同じように,消費電力を従来製品の6割程度に抑えている.電源電圧は3.1〜3.6V,バックアップ電圧は2.3V〜電源電圧.動作温度は−30℃〜+80℃,保存温度は−40℃〜+85℃である.

 今後,消費電力をさらに低く抑えた製品(カードの目標値は100mW,モジュールの目標値は50mW),USBやBluetoothなどのインターフェースに対応した製品などの開発を予定している.


[写真] GSPカード「S4E39850」(左)とGSPモジュール「S4E39860」(右)の外観


[図1] GSPカード「S4E39850」の内部ブロック図



[表1]     CFタイプGPSカード「S4E39850」の概要
電源電圧
消費電力
即位更新レート
送信速度
対応OS
5V/3.3V
165mW1)
1秒〜5分
9,600bps
Windows95/98/2000/Me/CE

 1)3.3V動作時の消費電力

[表2] GPS受信モジュール「S4E39860」の概要
電源電圧
バックアップ電圧
消費電力
即位更新レート
対応OS
3.1V〜3.6V
(標準3.3V)
2.3V〜電源電圧
100mW1)
1秒〜5分
シリアル,
4,800/9,600bps

 1)3.3V動作時の消費電力

[表3] CFタイプGSPカード「S4E39850」対応の地図ソフト
メーカ
地図ソフト名
ゼンリン
ゼンリン電子地図帳Z[zi:]III
ゼンリン電子地図帳Z[zi:]II
DRIVE&TRAVEL PLANNER J-TRIP
インクリメントP デジタルマップ MapFan V,MapFan CE2000
アルプス社 プロアトラス2001,プロアトラス2000,プロアトラス98,
プロアトラス地域版,空撮プロアトラス 東京23区
昭文社 スーパーマップル・デジタル,Mapple life PRO98
住友電工システムズ AtlasMte5 for Windows


セイコーエプソンのホームページ
http://www.epson.co.jp/


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