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イーソル,μITRONの統合開発環境を発売


 イーソル(エルグから社名変更)は,μITRON仕様OS向けのソフトウェア開発環境「eBinder」を発売する.まず,ARM7プロセッサ向けの「eBinder for ARM7」を2001年6月末に出荷する.

 eBinder for ARMには,同社のμITRON 4.0仕様OS「PrKERNEL V4」,英国ARM社製のコンパイラ,京都マイクロコンピュータ製の開発ボードが含まれている.2001年9月には,開発ボード上でCPUの命令レベルのシミュレーションが行えるシミュレータを出荷する予定である.現在,SHプロセッサ対応の「eBinder for SH」を開発中である.β版の出荷を2001年末に予定している.また,他社のμITRON仕様OSに対応した製品も開発中である.μITRON以外のOSとして,Linuxへの対応も計画している.

 eBinderは,次の六つの機能を持っている.
(1)コンフィグレーション機能
(2)XMLファイルを読み込んでGUIを生成するビルダ機能
(3)同時に8個までのタスクのデバッグが行えるソース・コード・デバッガ機能
(4)イベントの発生,タスクの状態をトレースする機能(EvenTrek)
(5)ソフトウェア部品のパラメータ情報をリアルタイムに取得する機能(PartScope)
(6)シェル機能

 また,eBinderはソフトウェア部品や開発ツールを取り込めるインターフェースを用意しているという.ソフトウェア部品としては,μITRON仕様OS「PrKERNEL」,COM仕様準拠の自動車制御専用リアルタイムOS「PrOSEK」,FAT12/16/32,VFATに対応したDOS互換のファイル・システム「PrFILE」,組み込み用WEBブラウザ「PrBROWSER」,組み込み用TCP/IPプロトコル・スタック「PrCONNECT」,組み込み用USBスタック「PrUSB」を用意している.同社は,これらを「eParts」と呼んでいる.このほか,ジャスト・システムの組み込み機器用日本語FEP「ATOK Pocket」も利用できる.

 現在,eBinderと組み合わせて利用できる開発ツールとして,キャッツの上流CASEツール「ZIPC」,京都マイクロコンピュータのICE「Partnerシリーズ」がある.



イーソルのホームページ
http://www.esol.co.jp/


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