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Philips Semiconductors,ノイズ・キャンセラ機能付き言語認識用LSIを発売

 オランダPhilips Semiconductors社は,言語認識用LSI「Hello IC」を発売する.音声認識アルゴリズムのスピーチ処理ソフトウェア「VoCon」をチップ内のROMに格納している.外部メモリは必要としない.

 最大50語を1度にアクティブ化し,最大100語相当を認識する.連続語彙を認識する機能を搭載しており,ユーザは完全な文章形態で命令を与えられる.同社のTriMediaプロセッサと組み合わせて利用すれば,カー・ナビゲーション・システムなど,100語以上を解釈する必要があるアプリケーションに対応できる.認識率は,設定を最適化した場合,95%以上であるという.

 音声認識技術を利用すると,自動車内で,DVD機器,カー・ラジオ,携帯電話の番号発信,エアコンなどのハンズフリー操作が可能となり,ドライバはハンドルから手を離す必要がなくなる.家庭で音声認識技術を利用すると,テレビ,オーディオ・システム,DVDプレーヤなどの音声制御が可能となり,煩雑なリモコン操作が不要となる.

 オプションのアコースティック・エコー・キャンセラを使えば,テレビやオーディオ・システムから出る音にかき消されてしまうような音声操作コマンドにも反応できる.このソフトウェアは,ファームウェアで提供される.アコースティック・エコー・キャンセラとは,使用する環境によって異なる音状(反響音)をキャンセルし,話者の音声だけを選択する機能をもっている.また,オーディオ再生中の音声認識に対して,オーディオ成分だけを内部で相殺し,話者の音声だけを選択して解読の精度を向上させるための手法.

 VoConは,Philips Speach Processing(PSP)グループが開発を担当している.現在,英語,ドイツ語,フランス語,オランダ語,イタリア語,ポルトガル語,スペイン語に対応している.2001年第4四半期に量産を開始する.なお,PSPグループでは,日本語対応のVoConを開発中である.


Philips Semiconductors社のホームページ

http://www.philips.co.jp/semicon/

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