ADV-JP2000は，同社の特許技術である「超高効率回帰空間フィルタリング（SURF）ウェイブレット技術」に基づいて設計されている．300万画素の画像データを1秒間に5枚の速度で圧縮できる．また，最大10ビット/成分の画像のロスレス圧縮（画像劣化がない），最大14ビット/成分の画像のロッシー圧縮（画像の劣化がある）が行える．ここで，10ビット/成分とは，各画素の各色成分が10ビットの分解能をもっていることを示している．1万個購入時の単価は，14ドル．

　0.18μmルールのCMOSプロセスを採用している．電源電圧は1.5〜1.8V．消費電力は100mW．I/O部のインターフェース電圧レベルは3.3V．パッケージは48ピンLFBGA．

　JPEG2000は，JPEGと比較すると大幅に圧縮率が向上する．ブロック・ノイズが発生しないため，画質がよくなる．圧縮画像に伸張性があるので，同一圧縮ファイルから異なる解像度の画像を抽出したり，画質を変化させるなどの処理を行いやすい．また，画質や必要なメモリ使用量を制御しやすい．さらに，ノイズの多い環境下で画像伝送時にエラーが発生しても，元の画像に復元できる．

AnalogDevices社のホームページ

http://www.analog.com/video/

JPEG2000 ISOの情報

http://www.jpeg.org/