テスタは電圧や抵抗を測ったり,配線パターンの導通チェックを行ったりと,ハードウェア・エンジニアにとってもっとも利用する機会が多い.価格も数千円からと廉価である.ここではテスタになじみの薄いソフトウェア・エンジニアや学生を対象に,便利さを覚えたら手放せないテスタの基本的な使いかたを紹介する.(編集部)
電気で遊ぶにも,しごとをするにも,もっとも役立つ測定器,それが「テスタ」です.電圧,電流,抵抗,そのほかいろいろな測定モードがあることから「マルチメータ」とも呼ばれます.これからハードウェア製作に取り組まれる方は,これを入手するところから始めてはいかがでしょう.
●オート・レンジとマニュアル・レンジの機種がある
写真1の手前の中央と右は一般的なディジタル・テスタの例です.似た形をしていますが,よく見ると中央のダイヤルの目盛りの数がずいぶん違います.中央黄色のものはマニュアル・レンジといって,測定値の範囲を手動で切り替えます.写真4は,直流電圧の測定切り替え部分を拡大したものです.写真ではダイヤルを「20」に合わせていますが,これは0から20Vまでを測定する場合の設定です.20Vを越える電圧を測りたいときは,もう一つ下の「200」に合わせる必要があります.
一方,右側の灰色のものの場合は,測定範囲の切り替えが自動的に行われます.拡大したものを写真5に示します.切り替えは測定対象(電圧または電流,抵抗など)だけで,測定値の範囲は自動的に最適なものに設定されます.実際に使ってみると,やはりオート・レンジ式のほうが便利です.しかし絶対的な差ではないので,予算と相談して選ぶのが良いでしょう.

写真4 マニュアル・レンジ切り替え

写真5 オート・レンジのダイヤル
●テスタ棒も要チェック
購入時は本体だけでなく,テスタ棒(実際に回路に接触させる棒)も要チェックです.ある程度高級な機種には,先端が金めっきされたテスタ棒が付属します(写真6).金めっきされていないテスタ棒は先端が早い段階で酸化して,測定しにくくなることが多いようです.もっとも,テスタ棒は別売されており,けっして高価ではありません.

写真6 テスタ棒.金めっきのものとそうでないもの
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