ARM,Khronos Groupが普及を推進しているロイヤリティ・フリーのテクスチャ圧縮技術に対応した第2世代のMali-T600 GPUコアを発売
 英国ARM社は,Khronos Groupが発表したテクスチャ圧縮技術「ASTC(Adaptive Scalable Texture Compression)」に対応した第2世代のMali-T600 GPUコア「Mali-T624」,「Mali-T628」,「Mali-T678」を発売する.Mali-T624とMali-T628は主にスマートフォンやスマート・テレビ向け,Mali-T678はタブレット端末向けである.例えばディジタル写真撮影や複数視点ビューを使ったアプリケーション,リアルタイム写真編集などの処理の高速化に利用できる.

 ASTCはARM社と米国NVIDIA社が開発したテクスチャ圧縮アルゴリズムで,これを利用するとメモリ使用量が減り,バッテリ寿命を延長できる.また,従来から使われてきたS3TCなどと異なり,ロイヤリティ・フリーで使える.3DグラフィックスAPIなどの標準化を推進している業界団体のKhronos Groupが採用し,現在(2012年8月5日〜9日),米国カリフォルニア州Los Angelesで開催されているSIGGRAPH2012にて正式に発表された.

 Mali-T600 GPUコアは,ARM社が開発したMali Midgardアーキテクチャに基づいており,コア間タスク管理ブロック,複数のシェーダ・コア,メモリ管理ユニット,レベル2キャッシュ・メモリ,AMBA 4 ACE-Liteインターフェースから構成される.Mali-T624の最大シェーダ・コア数は4,Mali-T628とMali-T678の最大シェーダ・コア数は8である.またMali-T678は,ALU(Arithmetic Logic Unit)サポートの強化により,性能を引き上げているという.

 これらのGPUコアは,OpenGL ES 1.1/2.0/3.0,DirectX 11 FL 9_3,DirectX 11,OpenCL 1.1 Full Profile,Google RenderScriptといったAPIに対応する.

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