Mentor Graphics,仮想的な周辺機器のモデルを接続して検証できる20億ゲート対応の論理エミュレータを発売
 米国Mentor Graphics社は,20億ゲートの論理機能を実現できる論理エミュレータ「Veloce2」を発売した.仮想的な周辺機器(ペリフェラル)のモデルである「Veloce VirtuaLAB」を接続して検証することにより,開発対象のLSIが出来上がる前にソフトウェアの開発を始められる.また,例えば起動したリアルタイムOSの状態を数秒で保存/リストアすることも可能.

 Veloce VirtuaLABとVeloce2の間をつなぐインターフェースのモデルとして,USB,Ethernet,PCI Express,Serial ATA,SAS(Serial Attached SCSI),ビデオ/オーディオ用インターフェースなどのモデルが用意されている.周辺機器のモデルの中にプロトコル・スタック(ソフトウェア)を組み込んで動作させることも可能.Veloce VirtuaLABは,米国Dell社または米国Hewlett-Packard社のLinuxワークステーションの上で動作する.

 論理エミュレータのVeloce2は,65nmプロセスを使って製造したカスタム設計のFPGA「Crystal2」を搭載している.このチップは市販のFPGAと異なり,論理エミュレータ用に最適化されている.例えば,信号を可視化するためのデバッグ用回路やロジック・アナライザ回路,トレース制御用の回路が備えている.コンパイルに要する時間も短い.

 Veloce2はロジック・ボードを最大16枚搭載しており,それぞれのロジック・ボードには16個のCrystal2が実装されている.ロジック・ボード単位に最大16ユーザが1台の論理エミュレータを共用できる.また,機能シミュレータ「Questa」とそのオプションである「Questa Codelink」を利用すると,論理エミュレータと切り離した状態(オフライン)で10人のソフトウェア開発者が並行してデバッグできる.

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