SpringSoftの検証ツールがGUIを一新,機能のカスタマイズも容易に
 台湾SpringSoft社は,同社の検証ツール「Verdi Automated Debug System」の新バージョン「Verdi3」を発売する.GUIを,従来のOSF/MotifベースからQtベースに切り替えた.これにより,ユーザがウィンドウを好みのサイズや好みの配置に設定できるようになった.Qtは,C++言語で書かれたアプリケーション・ユーザ・インターフェースのフレームワーク(ツール・キット)である.開発の容易さ,高速性,デザインのスタイリッシュさなどが評価されている.

 本検証ツールは,同社が2011年10月に発表した「Verdi Interoperability Apps(VIA)Exchange」に対応している.無償公開しているAPI(Application Programming Interface)を利用して,ユーザやサード・パーティが自由に本検証ツールの機能をカスタマイズできる.例えば,繰り返し実行されるタスクについて,自動運転を行うような機能を付加することが可能.

 このほか,内部のデータベース(FSDB)を改良した.これにより,検証用データのサイズを従来の約70%に抑えられるようになった.このデータベースはマルチスレッド読み出しの機能を備えており,従来と比べて読み出し速度が約2倍速くなったという(4コアのサーバで稼働した場合).また,パーサ(言語処理系)も改良し,SystemVerilog(Verilog-2009)の言語仕様のフルサポートが可能となった.

 2012年4月に本検証ツールの出荷を開始する予定.

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