ARM,ディジタル・ホーム・エンターテイメント機器やワイヤレス基地局向けのマルチコアを発表
 英国ARM社は,マルチプロセッサ構成で利用できるCPUコア「Cortex-A15 MPCore」を発表した.1〜2コアでは次世代スマートフォンやタブレット・パソコンなどに,2〜4コアでは大画面のモバイル・コンピューティング機器などに,4コアではハイエンドのディジタル・ホーム・エンターテイメント機器などに,4〜8コアではワイヤレス基地局,企業向けインフラなどに利用できるという.

 Cortex-A15は,同社従来品であるCortex-A8の約2倍の処理性能を持つ.また,パイプライン動作を細かく制御するなどして消費電力を低減したいう.仮想化機能を備えており,最大1Tバイトの物理メモリ空間に対応する.この大容量のメモリは,高機能アプリケーションやデータベース,科学技術計算などのデータ解析などに使用されることを想定している.また,ソフト・フォールト・リカバリに対応し,1次キャッシュや2次キャッシュのエラーを修正できる.これは,不具合が発生しても電源を落とせないサーバなどに利用される機能である.さらに,128ビットのAMBA 4インターフェースにより,8コア以上の構成にも対応でき,プロセッサ間およびコンポーネント間のコヒーレント(キャッシュの整合性)を保てる.例えば3Dグラフィックスやビデオ処理,セキュリティなどにおけるコヒーレントを保てるという.

 仕様の詳細などは,2010年11月に開催予定のARMフォーラムで発表する予定.

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