ルネサステクノロジ,16MピクセルのCCD/CMOSセンサに対応したディジタル・カメラ用システムLSIを発売
 ルネサス テクノロジは,16MピクセルのCCD/CMOSセンサに対応したインターフェースを備えるディジタル・カメラ用LSI「R8A30930BA」を発売する.高速連写が可能な高速読み出しCMOSセンサにも対応する.ディジタル・カメラのほか,監視カメラなどに利用できる.

 本LSIは,CCD/CMOSセンサ・インターフェース,カメラ信号処理回路,静止画・動画・音声CODEC,多機能表示コントローラ,外部メモリ・インターフェース(MobileDDR SDRAM,フラッシュROM,SRAM),SDメモリ・カード・インターフェース,USB 2.0インターフェース,各種シリアルI/Oポート,割り込みコントローラ,DMAコントローラ,各種タイマなど,ディジタル・カメラに必要な機能の大半を内蔵する.レンズ制御用のマイコンと外部メモリなどを追加すれば,カメラ・システムを実現できる.

 本LSIは,制御用CPUとして「M32R」を,画像データ処理用プロセッサとして「MXコア」を内蔵している.最大動作周波数は166MHz.MXコアは,1024並列の演算器と128KバイトのSRAMを密結合した超並列プロセッサ・コアで,166MHz動作時の消費電力は標準100mWと低い.同社では今後,MXコア用に顔検出や笑顔検出,顔認証,逆光補正,美肌補正など,高解像度の画像を扱うミドルウェアを用意していく予定.

 カメラ信号処理回路には,暗部撮影に対応できる高感度対応アルゴリズムを採用しており,ISO 6400相当の撮影に対応できる.また,光学劣化補正(シェーディング,ひずみ,色収差),欠陥画素補正,画素補間,色補正,解像度変換(ディジタル・ズーム),AE/AF/AWB検波処理(露光時間や焦点距離,ホワイト・バランスを自動調整する処理),白飛びや黒つぶれを抑えるワイド・ダイナミック・レンジ処理,特定色に対するノイズ・リダクション,複雑な周波数特性を持つノイズに対応したノイズ・リダクションなどの機能も備える.

 静止画や動画のCODECについては,同社独自の1ウェイ方式の動画CODEC回路を搭載する.ビデオ・フォーマットとして,H.264/MPEG-4 AVCやMPEG-4に対応する.例えば,HD(1280ピクセル×720ピクセル)画像について,最大30フレーム/sの速度で録画や再生を行える.

 パッケージは,外形寸法が13mm×13mm,ボール・ピッチが0.5mmの452ピンBGA.すでにサンプル出荷を開始している.

■価格
5,000円(サンプル価格)

■連絡先
株式会社ルネサステクノロジ
TEL:03-5201-5228

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