MIPS Technologies,ディジタル・テレビやセットトップ・ボックス,ディジタル・フォトフレームへのAndroid搭載を推進
 CPUコア・ベンダの米国MIPS Technologies社は,MIPSアーキテクチャに最適化したAndroidのソース・コードが60日以内に公開されると発表した.Androidは,米国Google社が中心となって組織したOHA(Open Handset Alliance)が開発・提供する携帯電話向けプラットホームである.

 MIPSプロセッサは,ディジタル・テレビやセットトップ・ボックスなどのディジタル家電機器でよく利用されている.例えばディジタル・テレビの60%,ケーブル・テレビ用セットトップ・ボックスの72%,Blu-ray機器の75%にMIPSプロセッサが採用されているという.今回のソース・コードの公開により,携帯電話や携帯端末だけでなく,ディジタル・テレビやセットトップ・ボックス,ディジタル・フォトフレームなどでもAndroidが利用されるようになるという.例えば写真のスライド・ショウやインターネット接続などの機能を,こうしたディジタル家電機器に容易に組み込むことができる.

 また,同社はAndroidをベースとした組み込みシステム向け共通プラットホームの普及推進団体であるOESF(Open Embedded Software Foundation)に加盟したことも発表した.

 現在,台湾で開催中のCOMPUTEX TAIPEI(会期は2009年6月2日〜6日)では,ファブレス半導体メーカの米国RMI社が,同社の32ビットMIPSプロセッサ「Alchemy」上でAndroidを動作させるデモンストレーションを行っている.また,Embedded Alley Solutions社は,RMI社のAlchemyプロセッサ(Au1250)に対応したAndroid機器の開発キットを発売する.この開発キットには,Androidのランタイム環境やEclipseベースのソフトウェア開発ツールなどが含まれている.

■連絡先
ミップス・テクノロジーズ
TEL:03-5733-9541

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