Maplesoft,複数領域にまたがるシミュレーション・モデルを構築できる数式モデル設計環境のオプション・ツールを発売
 カナダMaplesoft社は,同社の数式モデル設計環境「Maple」のオプション・ツールである「MapleSim日本語版」を発売した.本ツールを利用することにより,複数領域にまたがるシミュレーション・モデルを簡単に構築できる.

 MapleとMapleSimを組み合わせると,自動車の車両やサスペンション,ハイブリッド・エンジン,電気回路など,複数の領域(ドメイン)にまたがる制御対象モデルを構築できる.従来,モデルの作成では,信号フローによるシミュレーション・ツールを使い,方程式系を手作業でモデル化した後,ブロック線図などで全体の構造を記述していた.一方MapleSimでは,直観的なモデル・コンポーネントを使って,制御対象を定義する.電気系,機械系,制御系,伝熱系などの構成部品のグループがあり,10以上の分野,500個以上の構成部品が用意されている.構成部品は拡張や編集が可能であり,カスタマイズした部品群をライブラリとして利用できる.

 開発された制御対象モデルは,内部に数式モデル(微分方程式系,微分代数方程式系)を生成し,Mapleの数式解析エンジンでシミュレーションのモデル化がなされる.また,モデリング結果は数式モデルとしてMapleのワークシート上で利用できる.制御対象にさまざまな解析を適用することにより,モデルの持つパラメータの特性解析や最適化が行える.

■価格
546,000円から(MapleSim プロフェッショナル,一般企業・官公庁・個人向け)
210,000円から(MapleSim アカデミック,教育機関向け)

■連絡先
サイバネットシステム株式会社
TEL:03-5297-3255
E-mail:infomaple@cybernet.co.jp

(c)2009 CQ出版