インテル,高齢者向けパソコンについての技術要件を提言
 インテルは,キーボードやマウスの操作に不慣れな世代でも安心してインターネット・サービスを利用できるための,パソコンやWebサイトに関する技術要件を策定した.また,コンピュータ・メーカのPBJは,本技術要件に基づいて開発したタブレット型のパソコンを2007年9月下旬に発売する.

 パソコンのハードウェア要件としては,タッチパネル対応ディスプレイやペン入力タブレットを備えていること,FeliCaリーダ・ライタ(FeliCaポート)を内蔵していること,ディスプレイ・パネルのサイズが9インチ以上であること,重量は1.5kg以下であることなどを提言している.Webサイト(サービス・ポータル)の技術要件としては,トップページにクリック可能なボタン状の領域を配置し,各領域に項目を割り当て,領域をクリックすることでリンク先に飛べるような構成にすること,各領域のサイズは縦30ピクセル以上,横100ピクセル以上の長方形であること,各領域の周囲には十分な余白を設けることなどを提言している.

 PBJが発売するタブレット型パソコン「Slate DT FeliCa組込版」は,CPUとして米国Intel社のCore Duo LV L2500を搭載する.動作周波数は1.83GHz.メイン・メモリは1Gバイト(最大4Gバイトまで増設可能).ハード・ディスク容量は80Gバイト.ディスプレイ・パネルのサイズは12.1インチ.重量は1.64kg.タッチパネルとディジタイザを切り替えられる画面入力装置やFeliCaポート,無線LAN(IEEE 802.11a/b/g)機能,Ethernetポート,USB 2.0ポートなどを備える.OSは,Windows Vista BusinessとWindows XP Tablet Edition 2005のどちらかを選択できる.

 本技術要件は,インテルとビットワレット,マイクロソフトの3社が共同で実施している「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」の実証実験や調査の結果に基づいて策定された.FeliCaポートの搭載により,Edyなどの電子マネー決済が利用できる.電子マネー決済は個人情報やクレジット・カード番号などを入力しなくてすむことから,より簡単・安全にインターネットで買い物ができるという.

 スマートデジタルライフ推進プロジェクトは,非接触ICカード技術「FeliCa」を用いた安全で便利な電子商取引の発展・普及を目指すプロジェクトである.2006年6月に発足した.2007年6月時点のEdy機能搭載カード発行枚数は約3,100万枚(携帯電話約600万台を含む)で,利用件数と共に順調に伸びてきているという.FeliCaポートを搭載したWindows Vista対応パソコンも,2007年末までに累計で約80機種発売される見込みだという.

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