Texas Instruments,4チャネルのスイッチング電源をディジタル制御できるICを発売
 米国Texas Instruments社は,4チャネルのスイッチング電源をディジタル制御できるIC「UCD9240」を発売した.各電源を,分解能250psのPWM(pulse width modulation)で制御し,2MHzのスイッチングが可能.本ICはARM7コアを搭載する.これにより,ON/OFFシーケンスなどの制御を行う.フィードバック・ループのフィルタ演算やPWM信号の生成を行うためのハードウェア・ブロックも備える.POL(point of load)電源などに使えるという.

 本ICの開発環境として,「デジタル・パワー開発用GUI」と呼ばれるGUIベースのツール群を用意する.例えば,出力電圧やON/OFFの遅延,過電圧保護などの電源パラメータを設定するツールや,ゲイン特性と位相特性を設定すると適切な電源パラメータを計算するツールなどがある.ディジタル電源制御用の通信規格であるPMBusを介して,パソコンからパラメータを設定できる.また,PMBusを介して本ICの入力電圧や出力電圧,出力電流,温度などの動作状況をモニタするツールも提供する.

 同社は,本ICで制御できるDC-DCコンバータ・モジュール2品種を同時に発売した.「PTD08A010W」の最大出力電流は10A,「PTD08A020W」の最大出力電流は20A.ともに入力電圧は4.75V〜14V,出力電圧は0.7V〜3.6V.FETドライバ「UCD7230」を搭載し,電流や電圧,温度などを監視できる.

■価格
5.95ドル(UCD9240,1,000個購入時の単価)
8.50ドル(PTD08A010W,1,000個購入時の単価)
12.90ドル(PTD08A020W,1,000個購入時の単価)

■連絡先
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社

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