Xilinx,I/O端子数やI/O端子の持つ機能を強化しつつ低コスト化を図ったFPGAを発売
米国Xilinx社は,FPGA「Spartan-3A」シリーズを発売した.現行の「Spartan-3」シリーズに対して,I/O端子数やI/O端子の持つ機能を強化しながら,論理セル数を減らすことで,低コスト化を図った.

 フラット・パネル・ディスプレイやネットワーク機器などにおいて,多くのI/O端子を必要とする用途に向く.例えば,液晶ディスプレイにおいて,液晶ドライバとCPU(または画像処理LSIなど)との間に本FPGAを置き,CPUなどから送出されたディジタル映像信号を液晶ドライバへ渡す役割を担わせる.具体的には,液晶ドライバとのタイミング調整やLVDS電圧レベルの信号送り出し,ディジタル・ビデオ・データの並び替え,ガンマ補正,リサイズなどの用途が挙げられる.

 入出力インターフェースとして,従来のRSDSやLVDS,DDR,DDR2,SSTL3に加えて,今回新たにTMDSやPPDSなどにも対応した.また,検証用に,PCIやPCI Express,USB,Firewire,CAN,SPI,MOSTなどのインターフェース・モデルを用意する.

 低消費電力モードとして,待機時電力を40%削減するサスペンド・モードと,同99%削減できるハイバーネート・モードを持つ.各モードの再起動時間は,それぞれ1μs以下,100ms以下.ハイバーネート・モードは,再起動時にコンフィグレーションが必要となるが,I/O端子の設定は常に記憶している.

 チップごとに異なるID番号を内蔵する(DeviceDNAと呼ばれる).これにより,内部の設計情報の不正利用を抑止する効果があるという.

■価格
11.95ドル(XC3S700A,25万個購入時の単価)

■連絡先
ザイリンクス株式会社 マーケティング部
TEL:03-5321-7740

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