The MathWorks,SimulinkモデルからHDLコードを自動生成するツールを発売
 米国The MathWorks社は,「Simulink」や「Stateflow」といった同社のモデリング・ツールからHDL(hardware description language)コードを自動生成するツール「Simulink HDL Coder 1.0」を開発した.同社の数値計算/信号処理設計ソフトウェア「MATLAB」のオプション製品として販売する.

 生成するコードはVHDLとVerilog HDL.HDLコードのほか,テストベンチも自動生成できる.また,別のオプション製品「Link for ModelSim」を利用すると,米国Mentor Graphics社のHDLシミュレータ「ModelSim」の環境から既存のHDLコードをインポートできる.例えば機能ブロックのHDLをインポートしていったんSimulinkモデルに組み込み,システム全体の統合モデルからあらためてHDLコードを生成するといった使い方も考えられる.

 SimulinkモデルからCコードを生成する機能は,すでに別のオプション製品「Real-Time Workshop」によって実現されている.今回,SimulinkモデルからCコードとHDLコードの両方を生成できるようになったので,システムのうちどこまでをハードウェアで実現し,どこからをソフトウェアで実現するのかなどの試行錯誤を行いやすくなったという.

 米国で出荷を開始したのは2006年9月から.ベータ版を試用していた米国Agere Systems社は,無線通信システムの開発に本製品の適用を決定したという.

 本製品は,Windows,Solaris,Linux,Linux x86-64などの環境で動作する.なお,本製品を動作させるには,「MATLAB(リリース2006b)」と,そのオプション製品である「Simulink」,「Fixed Point Toolbox」,「Simulink Fixed Point」が別途必要となる.

 国内でもすでに出荷を開始している.

■価格
269.4万円〜(ノード・ロック・ライセンスの場合)

■連絡先
サイバネットシステム株式会社
TEL:03-5978-5410
E-mail:infomatlab@cybernet.co.jp

(c)2006 CQ出版