SMSC,Ethernet上で映像・音声データを2チャネル同時に送受信可能なネットワーク処理用プロセッサを発表
 米国SMSC(Standard Microsystems Corp.)は,10M/100MbpsのEthernet上でHD(high definition)の映像・音声ストリーミングを2チャネル同時に送受信できるネットワーク処理用プロセッサ「LAN9131」のサンプル出荷を開始した.データ転送速度は最大30Mbps.家庭内の機器間をネットワークで結ぶ「ディジタル・ホーム・ネットワーク」のアプリケーションを想定して開発した.

 TCP/IPのプロトコル処理は,内蔵するARM926コアで実行する.EthernetのMAC(media access control)層と物理層はIEEE802.3/802.3uに準拠する.16ビットまたは32ビットのホストCPU用インターフェースを備える.

 家庭内の機器間で映像・音声などのコンテンツを共有するためのDLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインに対応している.ストリーミング・データ専用に2チャネルの双方向TSI(Transport Stream Interface)を持つことで,ホストCPUとのデータ通信時におけるバス・ボトルネックを解消したという.また,ハードウェアの暗号化・復号化エンジンを搭載しており,DTLA(Digital Transmission Licensing Administrator)が策定したDTCP-IP規格(IPネットワーク上のコンテンツ保護のための規格),および米国Microsoft社のWMDRM(Windows Media Digital Rights Management)10といったディジタル著作権保護の技術に対応している.

 パッケージは256ピンXTQFP,および292ピンPBGA.量産出荷は2007年第1四半期から開始する予定.

■価格
20ドル(サンプル価格)

■連絡先
スタンダードマイクロシステムズ株式会社
TEL:03-5487-0481

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