ARM,割り込み応答が20クロック・サイクルのリアルタイム制御向けCPUコアを発売
 英国ARM社は,同社のCPUコア「Cortexファミリ」の新しい品種である「Cortex-R4」を発売した.Cortex-Rシリーズはリアルタイム制御向けのCPUコア.Cortex-R4では割り込み応答時間を20クロック・サイクルに抑えている.また,欧州の自動車メーカを中心とした仕様策定団体が定めるリアルタイムOS「OSEK/VDX OS」に対応したメモリ保護機能を備えている.自動車のシャーシ系システムやハード・ディスク装置搭載機器などにおける需要を見込んでいる.

 本CPUは,2命令の同時実行が可能なスーパ・スカラ技術(ただし,アウト・オブ・オーダではない)を採用している.パイプラインの段数は8.

 本CPUコアのアーキテクチャはv7R(Real time profile)に準拠している.32ビット命令と16ビット命令を混在して使用できるThumb-2命令に対応している.オンチップ・バス規格は,AMBA 3 AXI(Advanced eXtensible Ingerface)を採用した.動作周波数は最大300MHz(0.13μmCMOSプロセスの場合).処理性能は1.6Dhrystone MIPS/MHz.消費電力は0.4mW/MHz以下.

 また,アプリケーションに応じて,メモリ保護ユニットや命令/データ・キャッシュの有無,高速ローカル・メモリ(TCM:Tightly Coupled Memory)のポート数などを変えることも可能.本CPUコアのゲート数は18万〜22万ゲートになる.

 すでにライセンスの提供を開始している.

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