Mentor,LSIのレイアウト設計の段階で歩留まりに悪影響を与える可能性のあるマスク・パターンを検出するソフトウェアを発売
 米国Mentor Graphics社は,LSIのレイアウト設計の段階で歩留まりに悪影響を与える可能性のあるマスク・パターンを検出するソフトウェア「Calibre LFD(Litho-Friendly Design)」を発売した.例えば,光近接効果のほか,プロセスばらつきに対する設計の耐性なども評価している.

 LSIの微細化に伴って,マスク上のパターンの寸法がリソグラフィ装置の露光波長より短くなっている.そのため,0.18μmプロセス以降のマスク設計では,光近接効果補正(OPC:optical proximity correction)や位相シフト・マスク(PSM:phase shift mask)などの技術を利用して結像性を向上させている.しかし,90nmプロセス以降になり,これらの適用だけではマスク・パターンを補正しきれない箇所がでてきているという.こうした箇所をシミュレーションによって事前に解析し,レイアウト設計の段階で人手で修正できるようにするのが,今回のソフトウェアのねらいである.

 本ソフトウェアは,Mentor社のレイアウト設計ツール「IC Station」や米国Cadence Design Systems社のレイアウト設計ツール「Virtuso」と統合して利用できる.また,米国Synopsys社のデータベース「Milkyway」や,フリーのLSI設計・製造向けデータベース「OpenAccess」と接続するためのインターフェースを用意する.OpenAccessは,EDAツール間の連携を促進する標準化・普及推進活動を行っている米国Silicon Integration Initiative社(Si2)の傘下にあるOpenAccess Coalitionという企業グループが開発・管理しているデータ管理技術である.さらに,今後,米国Magma Design Automation社のレイアウト設計ツール「Blast Fusion」とのインターフェースも用意する予定.

■価格
24.6万ドル(1年間のライセンス料)

■連絡先
メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社
TEL:03-5488-3035

(c)2006 CQ出版