Texas Instruments,720×480ピクセルのMPEG-4データを30フレーム/sで再生可能な携帯電話向けアプリケーション・プロセッサを発売
 米国Texas Instruments社は,アプリケーション・プロセッサ「OMAP2430」を発売した.本アプリケーション・プロセッサはすでに量産を開始している「OMAP2420」の後継製品.OMAP2420はNECのNTTドコモ携帯電話端末「FOMA N902i」に採用されている.OMAP2420と比べてビデオ処理性能を4倍に引き上げた.例えば,MPEG-4やWindows Media Video 9の場合,解像度がD1(720×480ピクセル)で最大30フレーム/sのデコード処理を行えるという.OMAP2420の場合,対応する解像度は最大でVGA(640×480ピクセル)だった.また,OMAP2430でH.264やRealVideo 10のデコードを行う場合のフレーム速度は,VGAで最大30フレーム/s.

 本アプリケーション・プロセッサは,「IVA(Imaging Video Accelerator)2」と呼ばれる画像処理用のアクセラレータ回路を内蔵している.OMAP2420も画像処理用の専用回路(IVA 1)を搭載していたが,OMAP2430ではC64x+コアをベースに新しくアクセラレータ回路を開発し,ビデオ処理性能や画像処理能力を向上させた.C64x+は同社のDSPコアであり,1サイクル当たり8個の16×16積和演算命令を実行できる.

 このほか,専用3次元/2次元グラフィックス処理回路を内蔵する.OSやアプリケーション・ソフトウェアを実行するためのプロセッサとして,330MHz動作のARM1136を採用した.外部インターフェースはUSB 2.0 OTG(On-The-Go)に対応する.

 すでにサンプル出荷を開始している.量産出荷は2006年第3四半期から開始する予定.

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