Emblix,組み込みLinuxのスキル認定事業とセキュリティ対策を柱にした第2期活動計画を発表
 NPO法人 日本エンベデッド・リナックス・コンソーシアム(略称Emblix,会長は早稲田大学理工学部 教授 中島達夫氏)は,2005年〜2010年(第2期)の活動計画を発表した.早急に取り組むべき課題として,組み込みLinuxのセキュリティ技術に関するガイドラインの作成を挙げた.「ディジタル家電など,利便性の向上からインターネットに接続する組み込み機器が増加する中,パソコンやサーバと同じように組み込みLinuxのセキュリティ・ホールが攻撃され,情報漏えいや機器の破壊などの問題が起こる可能性が高まっている」(会長の中島達夫氏).こうした課題に対して,問題の洗い出しやセキュリティ技術のガイドラインを作成するため,同コンソーシアムは「組込みOSSセキュリティ技術小委員会」を設置する.具体的な活動の開始時期や活動内容は未定だが,今後1年以内になんらかの成果を出したいという.

 また,組み込みLinux技術者育成の一環として,「組込みLinux技術者スキル認定事業」を実施すると発表した.2005年5月に情報処理推進機構(IPA)は,組み込み開発者の評価指標である「組込みスキル標準(ETSS) ver.1.0」」を公開した.同コンソーシアムは,このETSSをベースとして,組み込み分野に適したオープン・ソース・ソフトウェアの「技術要素(ETSS技術要素スキル・カテゴリのプラットフォーム/基本ソフトウェアなどに対応)」と「管理技術(同管理技術スキル・カテゴリのプロジェクト管理/リスク・マネジメント,開発プロセス管理/知財マネジメントなどに対応)」に関する客観的な評価指標を策定する.2005年内に「組込みLinux技術育成検討小委員会」を設置し,2007年から組込みLinux技術者スキル認定事業を開始する予定.

(c)2005 CQ出版