EVE,Virtex-4を搭載し,最大600万ゲートの論理を実装できるPCIボード型の論理エミュレータを発売
 フランスEVE(Emulation and Verification Engineering)社は,米国Xilinx社のFPGA「Virtex-4(XC4VLX100,XC4VLX200)」を搭載したPCIボード型の論理エミュレータ「ZeBu-UF(ultra fast)シリーズ」を発売する.75万〜600万ゲートの論理を実現できる.検証したい回路が1個のXC4VLX200に収まる場合(150万ゲート以下)の動作クロック周波数は最大200MHz,2個のXC4VLX200にマッピングされる場合(300万ゲート以下)は最大60MHz,4個のXC4VLX200にマッピングされる場合(600万ゲート以下)は最大20MHzになるという.

 SCE-MI(Standard Co-Emulation API: Modeling Interface)1.1に準拠したインターフェースを備えており,市販のHDLシミュレータ(ModelSim,NC-Sim,VCS)やC/C++モデルなどを接続できる.この機能を利用すると,サイクル精度レベルやトランザクション・レベルのC/C++モデル,SystemCモデル,SystemVerilogモデルと組み合わせて検証できる.

 テストベンチを論理回路に変換し,FPGA上に展開して検証速度の低下を抑える機能(RTB:Reconfigurable Test Bench)も備えている.FPGA上に展開するテストベンチ用のモジュールとして,ロジック・アナライザ,メモリ・トレース,トランザクタ(回路内部の信号をトランザクションに変換したり,トランザクションを信号に変換するモジュール)といった機能を用意する.また,SystemVerilogのアサーション記述も論理回路に変換してFPGA上に展開できるという.

 ソフトウェア開発ツール(ICE:in-circuit emulator)と接続するためのインターフェースとして,SmartICE,DirectICEと呼ぶ2種類のポートを用意する.SmartICEは24ピン・コネクタで,JTAG ICE専用である.一方,DirectICEは230ピン・コネクタで,汎用的に使えるという.現在,XC4VLX200を2個搭載し,最大300万ゲートの論理を実現できる「ZeBu-UF2」を出荷中.

 同社のロードマップによると,2006年には最大1億ゲートの論理を実現できる論理エミュレータ「ZeBu-XXLシリーズ」を発売する計画.最大動作クロック周波数は20MHz.PCIボード型ではなく,既存のZeBu-XLシリーズと同じように19インチ・ラックに複数枚のFPGAボードを収納した形態になるもよう.

■価格
約900万円〜1700万円(ZeBu-UF2)

■連絡先
日本イヴ株式会社
TEL:045-470-7811

(c)2005 CQ出版