NECエレクトロニクス,熱抵抗を従来と比べて4割抑えたCCDセンサを発売
 NECエレクトロニクスは,カラー複写機向けのCCDセンサ「μPD8827CZ-A」と「μPD8821CZ-A」を発売する.放熱効果の優れた鉄製のヒートシンクにCCDセンサ・チップを搭載し,プラスチックの筐体に集積することで熱抵抗を約38℃/Wに抑えた.これは,従来と比べて4割程度低い熱抵抗値だという.高速動作の妨げになっていたセンサの温度上昇を低減できることで,本CCDセンサを組み込んだ複写機はA4サイズで毎秒60枚のカラー複写を行える.

 1画素を構成するフォトダイオードの大きさは,μPD8827CZ-Aが9.325μm四方,μPD8821CZ-Aが10μm四方である.有効画素数は,μPD8827CZ-Aが7,600画素×3列,μPD8821CZ-Aが7,300画素×3列.いずれの製品も,解像度は24ドット/mm,データ・レートは最大60MHz,電源電圧は+10V.

 本CCDセンサは鉛フリーに対応している.また,製品やサービスに関する環境性能の認定プログラム「EPD(環境製品宣言)」の認証を受けている.EPDを取得するには,LCA(life cycle assessment)データの提出,第三者認定機関(日本では日本ガス機器検査協会)による監査と認証,SWEDAC(スウェーデン環境管理評議会)による登録が必要となる.

 2005年9月からサンプル出荷を開始する.量産出荷の開始時期は2006年1月の予定.

■価格
5,000円(両製品のサンプル価格)

■連絡先
NECエレクトロニクス株式会社

(c)2005 CQ出版