Altera,Stratix IIファミリに対応したストラクチャードASICを発売
 米国Altera社は,Stratix IIファミリに対応したストラクチャードASIC「HardCopy II」を発売した.100万〜220万ASICゲート規模の5品種を用意する.

 HardCopy IIは,同社のFPGAファミリである「Stratix II」と同等のハード・マクロ(PLLやメモリ,I/Oバッファなど)を持ち,ピン互換性がある.プログラマブルな回路を削除し,新たなアーキテクチャを採用することでダイ・サイズを縮小し,低コスト化を図った.HardCopy IIは,FPGAより小さな粒度のセル(HCellマクロ・ライブラリ)を敷き詰めた構造を取る.これにより,Stratix IIよりダイ面積を85%縮小できたという.Stratix IIは,ALM(Adaptive Logic Module)と呼ばれる比較的大きな基本論理ブロックで構成されている.

 HardCopy IIの製造には,Stratix II向けのネットリストをそのまま使用する.この際,ALMの内部で実際に使用されている論理機能のみをHCellにマッピングしていく.HCellには,組み合わせ論理マクロ,アダー・マクロ,レジスタ・マクロ,DSPマクロがある.異なるターゲット・アーキテクチャへマッピングすることになるのでタイミング仕様は変わるが,FPGAと同一のネット構造では内部遅延時間が短くなるだけなので,完全同期式設計の回路の場合,ほとんど問題なく移行できるという.また,未使用のHCellの電源の供給を止めることにより,消費電力を抑えることもできる.

 設計には,2005年第2四半期に提供開始予定のQuartus II バージョン5を使用する.設計データをHardCopyデザイン・センタに渡してから8〜10週間でHardCopy IIによるプロトタイプ品が出荷される.

■価格
15ドル(HC210,10万個購入時の単価)
225,000ドル(開発費)

■連絡先
日本アルテラ株式会社

(c)2005 CQ出版