Analog Devices,日本における車載用半導体のシェア獲得に向けて新部門を設立
 米国Analog Devices社は,日本における車載用半導体市場への本格的な参入を発表した.2005年2月1日付けで,同社の日本法人に「オートモーティブ・セグメント・マーケティング部門」を新設する.2008年をめどに自動車市場で100億円の売り上げを目指す.欧米の自動車市場では,エア・バッグ用のMEMS加速度センサや高性能OPアンプなど,同社製品のシェアが高いが,日本市場では低かったという.

 同社がもっとも注力するのはMEMSセンサである.安全性の向上や環境対応への要求が高まる中,自動車1台に搭載されるセンサの数が年々増加している.とくに,最近高級車に搭載されつつある横滑り制御システムや車線逸脱警報システムといった,いわゆるアクティブ・セーフティ(事故を未然に防ぐように補助するシステム)では,精度の高いセンサが要求される.こうした背景から,温度ドリフトや耐高温特性に優れたMEMS加速度センサおよびMEMSジャイロ・センサの要求が高まっているという.また,同社のDSP「Blackfin」や「SHARC」を用いた,テレマティクスやオーディオ関連のリファレンス設計や開発環境を提供していくという.

 今回の新部門の設立に伴い,国内販売代理店であるマクニカは,社内カンパニーのテクスターカンパニーの中にAnalog Devices社製品の専任販売部門を設置する.

■連絡先
アナログ・デバイセズ株式会社
株式会社マクニカ テクスターカンパニー

(c)2005 CQ出版