Xilinx,I/O部以外の電源の供給を停止して静止時消費電力を2mAに低減したFPGAファミリを発売
 米国Xilinx社は,I/O部以外の電源の供給を停止する低消費電力モード(ハイバーネート・モード)を備えるFPGA「Spartan-3Lファミリ」を発売した.このモードを利用すると,静止時消費電力が標準2mA以下,ワースト・ケースで8mA以下になる.また,静止時消費電力が低下するように,製造プロセスの最適化も行ったという.

 この低消費電力モードでは,外部に動作しているLSIが接続されているI/Oバンクへの電源(VCCO)は供給され続ける.そのため,外部から見るとFPGAは稼働しているように見える.一方,それ以外の部分への電力供給(VCC INT,VCC AUX)はカットされるため,ルックアップ・テーブルや接続用のSRAMセルのデータは消える.元の状態に復帰するためには,再コンフィグレーションを行う必要がある.

 デバイス・アーキテクチャは,同社のSpartan-3ファミリをベースにしている.システム・ゲート数が100万,150万,400万の3品種を用意する.論理セル数はそれぞれ17,280,29,952,62,208.I/O数は,差動信号ではそれぞれ149,221,300,シングル・エンド信号ではそれぞれ333,487,633.また,乗算器ブロックやRAMブロック(Block RAM),DCM(digital clock manager)などを内蔵している.90nmのCMOSプロセスで製造する.

 100万ゲート品と150万ゲート品の出荷はすでに開始している.400万ゲート品の出荷は2004年末からの予定.

■価格
14ドル以下(100万ゲート品,25万個購入時の単価)
22ドル以下(150万ゲート品,同上)

■連絡先
ザイリンクス株式会社
TEL:03-5321-7740

(c)2004 CQ出版