Wisair,マルチバンドOFDM方式のUWBチップセットを搭載した評価ボードを発売
 イスラエルのWisair社は,UWB(Ultra Wideband)通信方式の一つであるマルチバンドOFDMに対応したチップセットを開発した.本チップセットは,3GHz〜7.4GHzの周波数帯域に対応したRF IC「501」とベースバンドLSI(物理層のみ)「530」からなる.RF ICの消費電力は200mW程度.ベースバンドLSIについて,マルチバンドOFDM方式のUWBの標準規格を策定している「MBOA(MultiBand OFDM Alliance)」の規格に準拠している.

 ユーザに対して,MAC(media access control)が実装されたFPGAや本チップセットなどを搭載した評価ボード「DV9100」を提供する.本評価ボードを用いると,最大100Mbpsのデータ転送速度で,通信範囲が10m程度のUWB通信が行える.また,100Base-TやUSB1.1ホストなどのインターフェースを備えている.外形寸法は15cm×6cm.本評価ボードといっしょに提供されるソフトウェアを用いると,データ転送速度を変えたり,上り下りの転送速度の比率を調整することも可能.

 本評価ボードは,2005年1月から出荷を開始する予定.

 また,同社は2005年3月までに,消費電力を120mWに抑えたRF IC「502」と,最大200Mbpsのデータ転送速度に対応したベースバンドLSI「531」を開発するという.同年の夏ごろにはMACの仕様がMBOAによって策定されるもよう.これに合わせて,同年第3四半期にはデータ転送速度が最大480MbpsでMBOA規格に準拠したMACを内蔵するベースバンドLSI「540」を,さらに2006年第1四半期にはRF ICとベースバンドLSIを1チップに集積した製品を発表する計画.

■価格
15,000ドル(DV9100)

■連絡先
ウィザー日本事務所
TEL:03-5462-9644
E-mail:wisjapan@wisair.com

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