Freescale,FCCの認定を受けたUWBチップセットのデモンストレーションを公開
 米国Freescale Semiconductor社は,同社の事業戦略発表会において,3.1GHz〜10.6GHzの周波数帯を利用する近距離無線通信規格であるUWB(Ultra Wideband)チップセット「XS110」のデモンストレーションを行った.本チップセットは,FCC(米国連邦通信委員会)の認定を受けている.UWBの周波数帯は無免許で商用利用できる米国では,本チップセットを家電製品などに組み込むことができる.

 本チップセットは,RF(高周波アナログ)フロントエンド・トランシーバLSI,ベースバンドLSI,MAC(media access control)LSIで構成される.スペクトラム拡散方式はDS-SS(直接拡散方式).デモンストレーションでは,本チップセットを搭載したモジュールを用いて,パソコンの高精細ビデオ・ストリーム・データをテレビ受像機に伝送した.ただし,国内でUWB無線を利用するには総務省の認可が必要になるため,今回は有線でデモンストレーションを行った.

 現在のチップセットが対応できる伝送速度は最大114Mbpsである.今後,2005年初めには220Mbpsの,また2005年後半には500Mbps〜1Gbpsの伝送速度に対応したチップセットのサンプル出荷を開始する予定.また,このUWB技術については,他社へのライセンスの供与も行うという.

 Freescale Semiconductor社は,米国Motorola社の半導体部門が分離独立して設立された.2004年4月には日本法人を設立,また,同年7月にはニューヨーク証券取引所で株式を公開した.

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