富士通,最大3軸の変位に対応したMEMSセンサ用センス・アンプICを発売
 富士通は,MEMSセンサが出力する微小電圧を検出し,増幅するためのセンス・アンプIC「MB42M101」を発売した.本ICは,三つのセンス・アンプを内蔵しており,最大3軸(x軸,y軸,z軸)に対して独立に補正をかけることができる.本ICは,ピエゾ抵抗型の加速度センサや圧力センサと組み合わせて利用する.例えば,3軸の測定では,本ICに1軸MEMSセンサを三つ,または1軸MEMSセンサと2軸MEMSセンサを一つずつ外付けする.携帯機器や健康器具,ゲーム機などにおける需要を見込んでいる.富士通ヴィエルエスアイと共同で開発した.

 本ICは,温度センサと1,280ビットのフラッシュ・メモリを内蔵している.フラッシュ・メモリにあらかじめ温度データを書き込んでおけば,温度に対する出力感度やゼロ点温度変動の補正を自動で行える.また,センサを駆動する(ピエゾ抵抗に流す)電流は35μA〜520μAの間で設定できる.

 電源電圧は3.0〜5.5V.アンプの利得は240〜2,860倍,周波数帯域は直流〜10kHzである.動作温度範囲は-40℃〜85℃.

 本ICのサンプル出荷はすでに始まっている.量産出荷は2004年9月から開始する予定.今後は,静電容量型のMEMSセンサに対応した製品を開発していくという.

■価格
400円

■連絡先
富士通株式会社
TEL:03-5322-3390
E-mail:edevice@fujitsu.com

(c)2004 CQ出版