ルネサス,ICカード機能を搭載したフラッシュ・メモリ・カードを開発
 ルネサス テクノロジは,ICカード機能を搭載したMultiMediaCard(MMC)仕様のフラッシュ・メモリ・カード「X-Mobile Card」を開発した.モバイル・コマースのセキュリティ標準規格「モバイルコマース拡張規格(Mobile Commerce Extention Standard;Mc-EX規格)」に準拠している.Mc-EX規格に準拠したフラッシュ・メモリ・カードが発表されたのは,今回が初めて.

 本フラッシュ・メモリ・カードは,ICカード機能の実行環境として「Java Card 2.1.1(GlobalPlatform 2.1規格に準拠)」を内蔵している.容量は64Mバイト.外形はMMCと同じ32mm×24mm×1.4mmで,従来のMMCと同じように使用できる.Reduced Size MultiMediaCard(RS-MMC,外形寸法は18mm×24mm×1.4mm)と同じサイズのカードも開発中である.さらに,SD Memory Card仕様に準拠したカードも開発し,2005年春に製品化する予定.

 Mc-EXは,携帯機器などで使われているフラッシュ・メモリ・カードにセキュアなICカード機能を組み込むことを目的とした規格である.2002年7月にドイツのIngentix社,松下電器産業,ルネサス テクノロジ(当時は日立製作所),米国SanDisk社,東芝の5社によって策定された.パソコンやPDA,携帯電話などの機器で利用されることを想定している.2003年5月には,MOPASS(Mobile Passport)コンソーシアムが,カードの具体的な仕様とモバイル・コマース関連の共通仕様(MOPASSカード仕様)を決めた.今回,ルネサス テクノロジが開発したフラッシュ・メモリ・カードはMOPASSカード仕様にも準拠しているという.

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