KDDI,エフエム東京,バイテックの3社がPDA接続型受信機を使って地上ディジタル・ラジオの実証実験を実施
 KDDI,エフエム東京,バイテックの3社は,PDA(携帯型情報機器)に接続して利用できる地上ディジタル・ラジオ受信機の試作機を開発した,2004年3月4日〜6日の3日間,東京タワーにおいて200名のモニタによる実証実験を行う.

 バイテックは主に地上ディジタル・ラジオ受信機の開発を担当した.KDDIは主にPDAに搭載するミドルウェア(ディジタル・ラジオ・プレーヤ)の開発を担当した.エフエム東京は,実証実験のためのコンテンツを提供する.

 本試作機は,英国Alphamosaic社の動画処理用プロセッサ「VC01」を搭載している.VC01は,DSPコアと32ビットのRISC CPUコアを内蔵している.デマルチプレクス機能(受信した放送波を音声,簡易動画,データに分割する機能)やデコード機能はソフトウェアとして実装した.PDAとの接続にはUSB1.1インターフェースを利用している.

 ディジタル・ラジオ・プレーヤは,データ放送の規格であるBML(Broadcast Markup Language)や簡易動画,EPG(電子番組表)などのコンテンツを表示することができる.

 今回の実証実験では,PDAにカード型PHS電話機「Air H"」を取り付け,放送コンテンツとインターネット・コンテンツを連携させたサービスをモニタに試用してもらう.例えば,放送波を利用して音楽をダウンロードし,インターネット経由で認証や課金を行うサービスなどを用意する.実証実験を通して,今後必要なサービスやコンテンツを検討していく方針.将来的には,同様のしくみをPDAではなく携帯電話に搭載することも検討している.

■連絡先
KDDI株式会社
株式会社エフエム東京
株式会社バイテック

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