Mentor,FPGAの動作速度が10〜20%改善するFPGA向けフィジカル合成ツールを発売
 米国Mentor Graphics社は,FPGAの動作速度が10〜20%改善するFPGA向けフィジカル合成ツール「Precision Physical Synthesis」を発売した.内部にFPGA向けの自動配置ツールを組み込んだ.配置結果を基に配線遅延を見積もり,これを利用して論理合成のタイミング最適化を実施する.ワイヤ・ロード・モデルを基に信号遅延を見積もる従来の論理合成ツールと比べて,FPGAの動作速度が10〜20%改善するという.すなわち,スピード・グレードの低いデバイスでも,比較的高速に動作させることができる.

 本ツールの入力は,RTL(register transfer level)のHDLデータ,タイミング制約,レイアウト制約,論理合成用ライブラリ,レイアウト用ライブラリ.一方,出力はゲート・レベルのネットリストと詳細配置情報である.

 合成結果を解析しやすいように,HDLコード,回路図,レイアウト図,タイミング・レポートの表示画面を備えている.それぞれの画面はクロス・プロービングによって連係動作する.さらに,対話型の配置機能を備えており,自動配置の結果をユーザが調整することも可能.

 現在,米国Xilinx社のSpartan-IIE,Spartan-3,Virtex-E,Virtex-II,Virtex-II Proといったデバイスに対応している.また,米国Altera社のStratixについて,ベータ版によるテストを行っている.Stratixは,2004年から正式に対応する予定.

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