ルネサス,132KバイトのEEPROMと320KバイトのマスクROMを搭載するICカード向け32ビット・マイコンを発売
 ルネサス テクノロジは,132KバイトのEEPROMと320KバイトのマスクROMを内蔵するICカード向け32ビット・マイコン「AE57C」を発売する.AES(Advanced Encryption Standard)暗号やDES(Data Encryption Standard)暗号を高速に処理するためのコプロセッサを内蔵している.例えば,携帯電話用のUSIM(Universal Subscriber Identity Module)カードや,複数のサービスに対応する複合型のICカードへの搭載を想定している.

 同社は,新たにICカード向けの32ビットCPUコア「AE-5」を開発した.AE57Cは,このCPUコアを搭載した最初の製品である.命令セットやアドレッシング・モードは,同社の16ビットCPUコア「AE-4」の上位互換になっている.例えば,AE-4向けのプログラムをそのまま流用できる.

 AES暗号向けやDES暗号向けのコプロセッサのほか,べき乗剰余演算向けのコプロセッサも内蔵する.また,周辺回路として,DMAC(direct memory access controller),電圧・周波数の異常検出回路,ウォッチドッグ・タイマ,乱数生成回路,バイト・コードのフェッチやアドレス変換を実行するバイト・コード拡張モジュールなどを備える.内蔵RAMは10Kバイト.内部動作電圧は1.8/3.0/5.0V,動作周波数は1MHz〜16MHz.

 ウェハの形態で出荷する「HWD65257CT」と,COT(chip on tape)として出荷する「HD65257CLB」の2品種を用意する.

■価格
1,700円(HWD65257CT,ウェハ)
1,800円(HD65257CLB,COT)

■連絡先
株式会社ルネサス テクノロジ
TEL:03-5201-5238

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