エプソン,VBUS制御機能を内蔵したUSB On-The-GoコントローラLSIを発売
 セイコーエプソンは,VBUS制御機能を内蔵したUSB On-The-Go(OTG)コントローラLSI「S1R72015」を発売する.OTG制御部は,同社の従来製品である「S1R72005」の回路をもとにしている.OTG規格1.0に準拠している.

 OTGは携帯機器に利用されることを想定している.消費電力を低減するため,OTG規格ではバス上で何もやりとりが行われていないときに,ホストとなるデバイス(Aデバイス)のVBUSの電源供給を停止することが決められている.そして,周辺機器(Bデバイス)側からの要求により,VBUSの電源供給を再開する.S1R72005の場合,このVBUS制御回路をユーザがディスクリート部品で構成したり,VBUS制御用コントローラLSIを外付けする必要があった.

 電源電圧は3.3V.5VのVBUS電源を生成するための昇圧レギュレータを内蔵している.Aデバイスとして動作しているときの消費電力は70mW,Bデバイスとして動作しているときは60mW,待機時は約0.1mWである.フルスピード・モード(12Mbps)のデータ転送速度に対応(実効値は9.6Mbps).外形寸法は6mm×6mm×1.2mm.パッケージは0.5mmピッチの96ピンBGA.

 サンプル出荷は2003年7月中旬から,量産出荷は同年9月からそれぞれ開始する予定.

■価格
1,700円(サンプル価格)

■連絡先
セイコーエプソン株式会社
TEL:042-587-5816

(c)2003 CQ出版