ATI,シェーディング・プログラム用の命令数を大幅に増やしたデスクトップ・パソコン向けグラフィックス・ボードを発売
 カナダのATI Technologies社は,シェーディング・プログラム用の命令数を大幅に増やしたデスクトップ・パソコン向けグラフィックス・ボード「RADEON 9800 PRO」を発売する.DirectX 9に対応している.グラフィックス・メモリとして128MバイトのDDR SDRAMを搭載する「RADEON 9800 PRO 128MB」と,256MバイトのDDR SDRAMを搭載する「RADEON 9800 PRO 256MB」の2製品を用意する.

 頂点シェーダ用の演算ユニットには,ループや分岐,サブルーチンなどのフロー制御を含めて,最大65,280命令のプログラムを格納することができる.一方,ピクセル・シェーダ用の演算ユニットの命令数は無制限.F-buffer(fragment-stream buffer)という技術を採用している.

 本グラフィックス・ボードは,米国Intel社のPentium III/4, Celeron II, 米国AMD(Advanced Micro Devices)社のK7,Athlon,Athlon XPといったマイクロプロセッサを搭載するパソコンに組み込むことができる.レンダリング処理には,8並列のパイプライン構成を利用する.バス・インターフェースはAGP 8Xに対応.

 RADEON 9800 PRO 128MBは,すでに出荷を開始している.RADEON 9800 PRO 256MBは,2003年4月から出荷を開始する予定.

 これとは別に,DirectX 9に対応したノート・パソコン向けの画像処理用LSI「MOBILITY RADEON 9600」も発売した.動作周波数は300MHz以上.本LSIは,DDR-II規格のSDRAMに改良を加えたグラフィックス用メモリ・インターフェースを備えている.また,メモリとコントローラの間で発生するノイズを低減させる技術を採用している.この技術は,エルピーダメモリと共同開発した.サンプル出荷はすでに開始している.量産出荷は2003年4月からの予定.

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