CoWareのハードウェア・ソフトウェア協調設計ツールがARMコアに続いてMIPSコアを正式サポート
米国MIPS Technologies社と米国CoWare社は,ハードウェア・ソフトウェア協調設計に関する提携を結んだ.MIPS社がCPUコアの命令セット・シミュレータ(ISS)を提供し,これをCoWare社のハードウェア・ソフトウェア協調設計ツールである「N2C」のCPUモデルとして利用できるように,両社で調整する.今回,対象となっているCPUコアはMIPS 324KE,MIPS64 5Kc,MIPS64 5Kf,MIPS64 20Kcである.
CoWare社は,設立当初から英国ARM社の出資を受けるなど,これまでARM社と関係が深かった.従来,特定顧客向けにMIPSコアのCPUモデルを開発することはあったが,正式なサポートは行っていなかった.今後はARMコアとMIPSコアの両方について,同水準のサポートを行っていくという.「従来,主にARMコアが強い携帯電話向けLSIの性能向上や小型化,低消費電力化の要求に応えるために,N2Cを発展させてきた.しかし,最近ではMIPSコアが強いマルチメディアや画像処理の分野の引き合いも増えてきた」(コーウェア カスタマーソリューション部 シニア・アプリケーション・エンジニアの川原常盛氏).
例えば,現在,ARMコアのCPUモデルはN2CのCD-ROMに標準で付属している.MIPSコアについても同様の対応になるもよう.さらに,MIPS社のオンチップ・バスであるEC32やEC64を,N2Cのインターフェース合成機能を使って自動生成できるようになりそうだ.CoWare社は,2002年7〜9月ころに上記の四つのCPUモデルを顧客に提供する予定.
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ミップス・テクノロジーズ
TEL:03-5733-9544
コーウェア株式会社
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