ARM,低消費電力でマルチメディア処理性能を高速化したARM11マイクロ・アーキテクチャを発表
 英国ARM社は,次世代のワイヤレス機器やコンシューマ機器向けに設計されたARM11マイクロ・アーキテクチャを発表した.目標性能は400〜1,200 Dhrystone MIPS.

 ARM11はARMv6命令セットを実装した最初のマイクロ・アーキテクチャとなる.ARMv6命令セットは,Thumb拡張,Jazelle技術,ARM DSP拡張,SIMDメディア処理拡張を含む.8段整数演算パイプライン,静的/動的分岐予測,ロード/ストアの分離などを使用している.0.13μmルールのCMOSプロセスで製造した場合,動作周波数は350MHz〜500MHz以上,消費電力は0.4mW/MHz以下.アウト・オブ・オーダ完了の単一命令発行を採用している.

 ベクタ割り込みサポートと割り込み遅延短縮動作モードを使用することで,割り込み処理のオーバヘッドを70%削減した.Microsoft PocketPC,Symbian OS,Palm OS,Linuxに対応している.

 ARM11マイクロ・アーキテクチャを搭載した最初のCPUは,2002年第4四半期にライセンス企業へ出荷する予定.

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