LSI Logic,6,400万ゲートの論理と100MビットのSRAMを1チップに集積できる90nmルールのプロセス技術を発表
 米国LSI Logic社は,6,400万ゲートの論理と100MビットのSRAMを1チップに集積できる90nmルールのプロセス技術「G90」を発表した.ゲート密度は43万ゲート/mm2,メモリ密度は750Kビット/mm2である.6個のトランジスタで構成されるSRAMのビット・セル・サイズは0.99μm2以下になる予定.

 G90では,配線ピッチが0.28μm以下になる.同社の従来品「Gflx」より面積を約32%小さくできる.また,ハード・マクロのマイクロプロセッサのクロック周波数は最大800MHz,論理合成ツールとASIC(application specific integrated circuit)ライブラリを使って生成した論理回路のクロック周波数は最大533MHzである.1ゲート当たりの消費電力は2nW.インバータの伝播遅延時間は10ps.

 内部コアの電源電圧は1.0V.ミックスト・シグナル回路向けの電源電圧は1.2V.I/Oの電源電圧は5V,3.3V,2.5V,1.8V,1.5Vに対応している.すべての配線層では銅配線とlow-k材料が用いられている.配線層数は6〜10.

 G90の開発は台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.)と共同で行われた.そのためTSMCのもつ90nmルールのプロセス技術とG90は互換性がある.これにより,TSMCのプロセスを使用して評価・製造したIPコアを,そのままLSI Logic社のプロセスで利用できるという.

 米国では,一部の顧客に対して2002年7月からG90のASICライブラリの供給を始める.ASICやASSP(application specific standard product)の量産出荷の開始時期は2003年第2四半期.日本での量産出荷は,米国より半年ほど遅れる予定.

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