Mentor,クリティカル・パスに含まれる回路を解析して,構造に合わせた最適化アルゴリズムを適用するFPGA向け論理合成ツールを発売
 米国Mentor Graphics社は,クリティカル・パスに含まれる回路の構造を解析して,構造に合った最適化アルゴリズムを適用するFPGA向け論理合成ツール「Precision Synthesis」を発売する.例えば,ステート・マシンについては,Moore型/Mealy型の変更,エンコード方式の変更,冗長状態の削除,状態のマージや分割など,30種類にもおよぶ最適化手法を適用する.この手法を利用すると,既存の論理合成ツールと比べて,ステート・マシンの性能が平均15%向上したという.このほか,ルックアップ・テーブルのマージ,階層をまたいだゲートやレジスタの移動,ゲートの複製などの最適化アルゴリズムを備えている.

 Precision Synthesisは,静的タイミング解析ツール「PreciseTime」を内蔵している.回路図表示の機能と連携して動作する.これを利用して,クリティカル・パスやその周辺回路のタイミングを解析する.修正を施した箇所のタイミングだけを再計算するインクリメンタル機能を備えている.

 このほか,ユーザが行った作業の履歴を記録・管理しており,過去の状態にさかのぼって設計を再開するための機能を持っている.対応するOSは,Windows NT/98/2000/XP,Solaris,HP-UX.2002年第2四半期に出荷を開始する.

■連絡先
メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社
TEL:03-5488-3035

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