Synopsysが自社開発のSystemCシミュレータを出荷へ,ARM9などのSystemCモデルも開発中
米国Synopsys社は,同社のハードウェア・ソフトウェア協調設計ツール「CoCentric System Studio」をバージョン・アップする.今回のバージョン(2002.5)から,自社開発のSystemCシミュレータを組み込んだ.システム・レベル設計言語「SystemC」の普及推進団体であるOSCI(Open SystemC Initiative)は,SystemCリファレンス・シミュレータを無償で公開しているが,今回のシミュレータはこれとは別のもの.今回のシミュレータの処理速度は,SystemCリファレンス・シミュレータと同程度であるという.今後,同社はシミュレーション速度を引き上げていく方針.
CoCentric System Studioは,ハードウェア(LSI)とソフトウェアを含むシステム全体のアルゴリズムやアーキテクチャを検討するためのEDAツールである.SystemCシミュレータのほか,ブロック図エディタ,データ・フロー図エディタ,状態遷移図エディタ,波形表示ツール,ソース・コード・デバッガ,同社の検証ツール(VERA,VCS,Scirocco)と協調シミュレーションを行うためのインターフェースなどを備えている.SystemCで記述したモデルを取り込める.また,同社はARM9プロセッサなどのSystemCモデルも,現在開発中である.
■価格
3,371,000円(CoCentric System Studio,1年間のライセンス)
■連絡先
日本シノプシス株式会社
TEL:03-3346-7037
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