Nazomi,Javaバイト・コードをソフトウェア・インタプリタの15〜60倍の速度で処理するアクセラレータLSIを発売
 米国Nazomi Communications社は,Javaバイト・コードをソフトウェア・インタプリタの15〜60倍の速度で処理するアクセラレータLSI「JA108」を発売する.同社は,すでにJavaアクセラレータのIPコア「JSTAR」を発売しているが,LSI製品を市場に提供するのは今回が初めて.JA108は,同社のJavaアクセラレータLSI「KChip」シリーズの最初の製品となる.Java対応携帯電話などでの需要を見込んでいる.

 JA108は,Java仮想マシン(JVM)で処理されているバイト・コードをハードウェアで実行するためのコプロセッサである.Java命令は全部で202個あるが,そのうちの169個をJA108で直接実行する.残りは,既存のJVMに返して,ホストCPU上で実行させる.

 また,JA108は三つの電力管理モードを備えている.Javaバイト・コードのネイティブ実行時の消費電流は,1MHz当たり200μA以下(推測値)である.スタンバイ・モード(Javaバイト・コードを仮想マシン上で実行する場合)の消費電流は,20μA以下(推測値).JA108の動作がOFFのときはスリープ・モードとなり,消費するのはリーク電流のみとなる.

 JA108とホストCPUのインターフェースは,SRAMと同じ方法をとる.つまり,ホストCPUは16ビットのSRAM/フラッシュ・メモリのインターフェースを持っている必要がある.また,JA108と組み合わせて利用するソフトウェア・カーネルが必要となり,APIやJVMに合わせて,ソフトウェア・カーネルをカスタマイズしなければならない.

 パッケージは,外形寸法10mm×10mm,0.8mmピッチの128ピンBGAと,外形寸法7mm×7mm,0.5mmピッチの128ピンBGAの2種類.

 現在,JA108のサンプル・チップを出荷中.

■価格
5.59ドル(2002年第1四半期,10,000個以上購入時の単価)

■連絡先
ナゾミ日本支店(アイシス内)
TEL:03-5325-4704

(c)2002 CQ出版