Mentor Graphics,FPGA向け論理合成ツールを3段階で強化するプロジェクト「Atlanta」を発表
米国Mentor Graphics社は,FPGA向けの論理合成ツール「LeonardoSpectrum」を3段階で強化するプロジェクト「Atlanta」を発表した.
第1段階として,5,000万ゲート規模の回路を一括処理できるようにする.また,ツールが設計データの中の特定の回路構成(例えばステート・マシンやデータパス回路など)を認識し,それに合わせた設定や制約条件(例えばステート・マシンのエンコーディング方式など)を付加する.さらに,静的タイミング解析で問題となりがちなフォールス・パスを認識し,解析時に取り除くような機能も用意するもよう.こうした機能を,同社では「ヒューリスティック・シンセシス」と呼んでいる.2002年3~4月ころに,こうした機能を備えた製品を発表するという.
Atlantaプロジェクトの第2段階では,FPGAの論理合成と配置配線を同時に行う機能を開発する.論理合成時に,ワイヤ・ロード・モデルではなく,配線結果を反映した遅延情報を利用してタイミング最適化を行う.こうした機能を,同社では「フィジカル・シンセシス」と呼んでいる.こうした機能を備えた製品は,2002年内に発表したいという.
Atlantaプロジェクトの第3段階では,C/C++の記述を入力する機能を開発する.リソース・アロケーションやスケジューリングといったビヘイビア合成の機能も組み込むもよう.こうした機能を,同社では「アルゴリズミック・シンセシス」と呼んでいる.こうした機能を備えた製品の発表は,2003年以降になるという.
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