技術者教育や会議に利用できるeラーニング・ツールの成果を公表
 インターワイズは,同社の同期型eラーニング・ツール「インターワイズ・ミレニアム」を富士通エフ・アイ・ピーが導入し,成果を上げていると発表した.

 eラーニングは,パソコンやワークステーションを用いた学習のことで,同期型と非同期型がある.同期型は,学習の参加者がネットワークでつねに通信しながら(同期しながら)学習を進めていく方式である.例えば,講義形式で学習する場合,講師と受講者がネットワークを介してコミュニケーションを取りながら学習を進めていく.この場合,講義の時刻をあらかじめ決めておく必要がある.一方,非同期型は,つねに通信しなくても(あるいは,まったく通信しなくても)学習できる.例えば,CD-ROMの教材や,インターネットでダウンロードした教材を使って学習する方法である.

 本ツールは,同期型に対応している.講義形式の学習を行うために,講師用と受講者用のツールがそれぞれ用意されている.米国Microsoft社のプレゼンテーション・ツールであるPowerPointなどで作成した資料を,お互いの画面上に表示できる.マイクとカメラを用意すると,音声や画像をやりとりできる.つまり,講師と受講者が離れていても,ネットワークを通じて,あたかも講師と受講者が同じ場所にいるかのような講義を行える.現在,日本では30社ほどが導入している.

 富士通エフ・アイ・ピーは,本ツールを利用して,講義形式でJavaプログラミングなどの社員教育を行っている.従来,同社が行っていた非同期型は,社員の自習が中心になってしまうこともあって,利用者が少なかった.一方,同期型は,学習の時刻が決められており,講師は受講者(社員)の出席状況を把握できる.受講者はある程度管理されるため,利用が増えるという.

 同社は,本ツールを利用して,複数拠点を結んだ会議(新商品開発検討会議や,プロジェクト進捗会議など)を行うなど,コミュニケーション・ツールとしても利用している.これにより,会場の準備や,会場までの交通費が不要となり,コストが2〜3割ほど削減できたという.現在,同社では70人が本ツールを使用している.2001年10月ごろには利用者を200人に増やし,最終的には全社員が使用する方針.

 本ツールは,イスラエルInterWise社が開発したツールの日本語版である.対応するOSは,Windows 98/2000.データの転送速度が28.8kbps以上のTCP/IPに対応したパソコンの上で動作する.また,ユーザやデータなどを管理するためのサーバ用のツールは,Windows NT4.0/2000 Server上で動作する.料金はネームド・ライセンス契約(ユーザ数に対して課金される方式)とアプリケーション・サービス・プロバイダ方式(使用期間に対して課金される方式)がある.販売は日商エレクトロニクス,NTTコミュニケーションズ,理経が行っている.

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