TIが携帯電話用LSIユーザ向けに設計支援組織を設立
 米国Texas Instruments(TI)社は,同社の携帯電話用LSI「OMAP(open multimedia application platform)」を利用しているハードウェアおよびソフトウェアの開発者をサポートする「OMAPテクノロジ・センタ」を設立する.OMAPとは,TMS320C55x相当のDSPコアとARMv6コアを搭載したLSIである.

 同センタには,TI社だけでなく,独立系ソフトウェア・ベンダ(ISV:independent software vendor)なども参加する.現在,米国Bsquare社と米国Productivity Systems社が同センタへの参加を表明している.TI社は,OMAPテクノロジ・センタに次世代携帯電話端末に関するハードウェアやソフトウェア,システムの設計技術を提供する.

 OMAPテクノロジ・センタは,OMAPのユーザに技術トレーニングやリファレンス・デザイン,コンパイラなどの提供を行う.対応するOSは,米国Microsoft社のWindows CEと英国Symbian社のEPOC.Bsquare社とProductivity Systems社は,第2.5世代および第3世代の携帯電話機メーカなどの開発者に対して,システム・インテグレーション,OS技術の提供,製品サポートを行っていくという.

 OMAPテクノロジ・センタを利用すると,携帯電話機メーカは次世代向けの製品を短い期間で開発できるという.また,ソフトウェア・ベンダは次世代方式向けの各種アプリケーション・ソフトウェア(ビデオ・ストリーミング,高音質オーディオなど)を効率よく開発できるようになる.

 OMAPは,スウェーデンEricsson社,フィンランドNOKIA社,米国High Technology Communications社,英国Sendo社,ソニーなどによって採用されている.

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