日本TIのDSP/アナログ設計コンテスト,東北大と武蔵工大が受賞
 日本テキサス・インスツルメンツは,DSPとアナログに関する設計コンテスト「TI DSP&アナログチャレンジ2000」の国内の受賞チームを発表した.東北大学のチームと武蔵工業大学のチームがセミファイナリスト(地域優賞)に選ばれた.

 本コンテストは,米国Texas Instruments社が主催している.世界中の大学生と大学院生,241チームが参加した.国内からは18チームが参加した.

 東北大学チームは「FM型,超音波物体センサへのDSPの応用」というテーマで設計に取り組んだ.障害物を検出するセンサからのデータの処理にDSPを用いた.離れた二つのスピーカから超音波を出力し,はね返された波を受信して検出する.障害物との相対速度も計測できるという.武蔵工業大学チームは「DSPによるディジタル・ラジオの作成」というテーマに取り組んだ.スーパ・ヘテロダイン方式のラジオの周波数変換回路にDSPとローパス・フィルタを用いた.特定の周波数のみ受信できる仕様にした.

 表彰式の冒頭では,日本テキサス・インスツルメンツの社長である生駒俊明氏があいさつを行った.「日本はDSPに関して遅れている.小型化が得意な日本は,モバイルに適したDSPの技術を高めるべき.そのためにも学生には最新のDSPの研究に取り組み,育って欲しい」と述べた.

 なお,本コンテストの世界グランプリ(優勝)は,テクニオン・イスラエル大学,アジア地域の地域優勝(ファイナリスト)は,台湾国立大学だった.

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日本テキサス・インスツルメンタル(株)
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