飛び立て,Hamana-1
〜サーベイヤ計画 開発プロジェクト第1弾〜

組み込めないネット編集部

 2004年2月,組み込み関係者の一部の間で密かに進行していた“サーベイヤ計画”がいよいよ本格的に動き出した.本計画における開発プロジェクトの第1弾は,GPSを搭載した模型ロケットを打ち上げて,軌道を観測するシステムの開発である.「Hamana-1」と名付けられたその模型ロケットは,宇宙航空研究開発機構(JAXA)の開発したH-IIAロケットの約100万分の1の大きさにあたる.

※JAXAは,宇宙開発事業団(NASDA),宇宙科学研究所(ISAS),航空宇宙技術研究所(NAL)の三つが2003年10月に統合して発足した組織である.


 打ち上げ予定日は,浜名湖畔で開催される「第6回 組込みシステム技術に関するサマーワークショップ(SWEST6)」に合わせて,2004年7月23日と決められた.開発期間も,人員も足りない中,技術者たちの夢と意地をかけたプロジェクトは走り出した.


[写真1] Hamana-1 打ち上げ成功
2004年7月23日 午前7時45分.浜名湖畔の砂浜「かんざんじサンビーチ」で,模型ロケット「Hamana-1」が打ち上げられた.

 そして迎えた2004年7月23日 午前7時45分.「Hamana-1」は100人以上の観衆が見守る中,湖上高く打ち上げられ,無事回収された.拍手がわき起こった.次々と起こるトラブルや失敗を乗り越えてきたプロジェクト・メンバの苦労が報われた瞬間だった――.

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