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新たなる「自分2.0」を描こう
――Open SESSAME Workshop 2007レポート

 

組み込みネット編集部

 組み込みシステム開発業界において,技術者の養成やスキルアップの必要性が声高に叫ばれている.そのような中で,個々の技術者は,どのようにして自分の人生設計やキャリア・プランを描いていけばよいのだろうか? その答えの一つとして,チェンジビジョン 代表取締役の平鍋健児氏は,自分のこれまでの人生を振り返ることにより,次に進むべき方向を発見する「自分2.0宣言」という方法を提示した(写真1)

[写真1] 講演するチェンジビジョン 代表取締役の平鍋健児氏
2007年1月19日にKFCホール アネックス(東京都墨田区)にて開催された,組み込みソフトウェアに関する教育・育成ワークショップ「Open SESSAME Workshop 2007」の基調講演の様子.演題は「自分2.0 〜自身の過去・現在から未来を考える〜」.



●人生60年表から自分のキーワードを拾う

 自分の人生を振り返るための方法はこうだ.0歳〜60歳の人生のイベントについて書き込める「人生60年表」を使用し,まず生まれた年月,小学校入学,などの主なイベントを書き込む.そして,「小学校時代」などの領域をそれぞれ色分けし,自分に影響を与えたさまざまなイベントを追加していく.イベントの記入がひと段落したら,さらに自分の人生を「〜時代」というように分類し,それぞれの時代について振り返る(写真2)

[写真2] 平鍋氏の「人生60年表」(クリックすると拡大)
西暦や和暦などと照らし合わせることにより,自分にとって重要だった出来事を少しずつ思い出せるようだ.


 人生60年表が完成したら,「小学生のときの将来の夢は?」,「仕事を始めてから現在まで,もっとも誇れる成果は何? また,その理由は?」などの20の質問に答えていく.そして,これらの回答を基に,「仕事で大切にしてきたこと」,「将来のなりたい姿」,「自分の強み」,「自分の弱み」などの8項目を埋める.この8項目を以下の文章の中に埋めれば,「自分2.0宣言」が完成する(写真3)

  • 「(名前)」は,「(仕事で大切にしてきたこと)」を大切にするエンジニアです.
  • 「(自分の強み)」が,自分の売りです.「(強みを伸ばす行動)」を通して,これを伸ばし,「(将来のなりたい姿)」としてキャリアを積みたいと考えています.
  • 目標は,「(目標とする人,やりたいこと)」です.
  • 現在,足りないのは,「(自分の弱み)」です.それを得るために,「(弱みを克服する行動)」していきたい.
  • 達成できたら,真っ先に報告したい人は,「(感謝したい人,ハッピーにしたい人)」です.
[写真3] 平鍋氏の「自分2.0宣言」
個々の質問として問われたことをこのような宣言文にまとめることによって,あらためて自分の立っている位置を確認できる.



●仕事人生はVSOPで

 人生の中で仕事に携わる時期は,おおよそ20代〜50代だと考えられる.平鍋氏は,20代を「V=vitality(元気)」,30代を「S=speciality(専門性)」,40代を「O=originality(独自性)」,50代を「P=personality(人間性)」の時期として分類してみせた.そして,スキルの持ち方として,まずは(20代には)広く浅くいろいろなことを試してみること,30代には得意なことを一つ選んで深く掘り下げること,40代には,20代〜30代で培ってきた知識と得意分野の上に,自分にしかできないことを乗せること,50代には人格の最終形成段階として,他人の成長を助け,信頼される人になることを勧めた.

 ただし,仕事の目標やキャリア・パスは,思った通りにならなくてもよいという.大切なのは「こうしたい,こうなりたい」という思いを強く持つことである.「こういうふうになりたいな」と思っているうちに,なんとなくそちらの方向に進める場合もあるし,思っていたのと違う成果を偶然生み出すこともある.どちらにしても,とにかく「強く思う」ことが最初のステップになる.思いだけは強く持って,その場その場で適切に行動すれば道は開ける――.平鍋氏は力強いメッセージを会場に投げかけた.
 

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