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インテルのセミナで経済産業省の参事官が日本のグリーンITプロジェクトについて講演

 インテルは,「グリーンITに対するインテルの提言」と題するITの環境対策に関する技術セミナ「インテル・プラットフォーム技術セミナ2007」を2007年12月17日に,富士ソフト アキバプラザ(東京都千代田区)で開催した.「グリーンIT」とは,環境にやさしいITを意味する.米国環境保護局は,2011年度に米国の電力消費量が現在の1.6倍となり,1,000億kWhになると予測している.また,エネルギ効率の高い最新機器の導入や運用・管理面の改善を実施すれば,データ・センタは大幅に節電できるという.

 基調講演では,米国Intel社コーポレート・テクノロジ統括本部 マイクロプロセッサ・テクノロジ・ラボ ディレクタのShekhar Borkar氏が「高性能低消費電力コンピューティング環境構築に向けたインテルの研究開発戦略」というテーマで講演を行った.同社のプロセッサ製品を例に,プロセッサのクロック数と電圧,および発熱量の関係,シングル・コアからマルチコアに至った理由,チップとチップをつなぐバスの技術,チップと熱処理技術などについて,解説した.

 ゲスト講演では,経済産業省 商務情報政策局 参事官の星野岳穂氏が「グリーンITイニシアティブ ~環境調和型IT社会の実現に向けて」というテーマで講演を行った.2025年度には,インターネットのトラヒック量は2006年度の190倍,消費電力量は5倍になると経済産業省は予測する.電力消費量が増加するのは,高精細動画の送受信が一般化し,IT機器(例えばサーバやネットワーク機器,パソコンなど)が飛躍的に増えるためだ.こうしたIT機器の増加に伴う電力消費量の急増を減らすために,同省は「グリーンITプロジェクト」を実施している.いわば,ITの省エネ・プロジェクトである.

 同プロジェクトで取り扱う技術には,水冷などの高効率CPU冷却システムを開発するとともに,回収した排熱を冷房に再利用する技術や,頻繁に利用しないデータを頻度に応じた低速ハード・ディスクに移管し,圧縮してハード・ディスクの台数を減らす低消費電力型情報保存技術がある.また,省エネ型大型有機ELディスプレイ技術や,データ流量を事前予測して,データが少ないときは低消費電力モードになるデータ配分型ルータ技術も開発している.


[写真1] 米国Intel社コーポレート・テクノロジ統括本部 マイクロプロセッサ・テクノロジ・ラボ ディレクタのShekhar Borkar氏


[写真2] 経済産業省 商務情報政策局 参事官の星野岳穂氏


[写真3] インターネットの情報量と消費電力の増加

■連絡先
インテル株式会社
TEL: 03-5223-9100
URL: http://www.intel.co.jp/

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