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高速インターフェース規格ガイド
--Serial ATA,3GIO,InfiniBandから10GビットEthernetまで

1.Serial ATA    
 従来ATAの10倍の速度でデータを転送

野崎原生  

 Serial ATAは,従来のATAに替わる新しいストレージ・インターフェース規格として,Serial ATA Working Group(注1)によって策定されました.現在の規格はRev 1.0であり,これに対応した製品が今年(2002年)の中ごろから出荷されようとしています.

●従来ATAとの互換性を保ちつつ性能向上

 従来のATAと比較して,Serial ATAには以下のような特徴があります.

1)高速:Serial ATAのデータ転送速度は1.5Gbps,つまり150Mバイト/s(注2)であり,現在主流のATA/100の1.5倍の転送速度を持ちます.3Gbpsや6Gbpsへの拡張も計画されています.

2)ソフトウェア互換:既存のBIOSやデバイス・ドライバなどをそのまま使えるように,ソフトウェアの面 では従来のATAとの互換性を保つことができます.

3)1対1接続:従来と異なり,Serial ATAデバイスにはマスタとスレーブの区別がありません.マスタのみなので,ホストと接続するとき,ジャンパ設定は必要ありません.ホスト・コントローラがマスタ/スレーブ接続のエミュレーションを行うことによって,既存のソフトウェアとの互換性を保つことも可能です(図1)

4)ケーブルの取り扱いが容易:従来のケーブルは40芯または80芯のフラット・ケーブルで,最長45.7cmでした.これに対して,Serial ATAは4芯のシールド付きより対線(STP)ケーブルで,最長1mとなり,取り扱いやすくなりました.

5)信頼性が高い:従来のUltraDMAのようなデータ転送だけではなく,コマンドやステータスの転送を含むすべての転送がCRC(cyclic redundancy check;データ転送や記憶装置への書き込み/読み出しにおいて,データが正しく伝送されたかどうかを検査する方法の一つ)で保護されており,確実な転送が保証されるようになりました.

6)ホット・プラグ:ホット・プラグに対応しているため,RAIDなどによるシステムの稼動時にディスクを抜き差しできる機能を簡単に実現できます.

7)EMI:放射ノイズを抑えるため,低電圧の差動伝送方式とスペクトラム拡散クロックを採用しています

(注1):中心メンバは,APT Technologies社,Dell社,IBM社,Intel社,Maxtor社,Seagate社の6社である(URL http://www.serialata.org/).
(注2):Serial ATAなどで使われている8b/10b変換では1バイトのデータを10ビットに変換して転送するため,1.5Gbps=150Mバイト/sとなる.

〔図1〕従来のATAとSerial ATAの比較
従来のATAでは一つのチャネル(パラレル・バス)に二つのデバイスがつながるのに対して,Serial ATAではシリアルの1対1接続となる.また,すべてのデバイスがマスタであり,従来のようなマスタ/スレーブの区別 がなくなるので,ジャンパ設定は不要になる.



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